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花組ドラマシティ公演「MY HERO」

梅田芸術劇場シアターGロッ...シアタードラマシティへ、花組さんの「MY HERO」を観に行ってきました。


赤坂ACTでもやっていた公演をなぜわざわざ大阪まで観に行ったかというと、

もともと演出家の先生と題材に興味があって行きたいと思っていたものの、東京公演中に自分の予定の空いている日が皆無で「円盤が出るのを待つか...」と思っていたところ、ツイッター上での「フィナーレで花娘が内田真礼の曲を歌っている」という報告を目にしたからでした。

確か会社帰りだったかと思いますが、隣にいた友達(特撮オタク)と「大阪行こう」と即決したのでした。


あらすじはどこにでも載っているので割愛しますが、私が見て思ったことを(できるだけ冷静に)書き連ねたいと思います。


まず最初に言いたいことは

「齋藤先生おめでとうございます」

終始齋藤先生のご趣味が詰め込まれた作品だなぁ...と思いました。

劇場に入った瞬間から、舞台上のスクリーンにはタイトルがアメコミ風に写され、開演するとまずはオープニングムービーとして丁寧に生徒さんの名前が入ったスタッフロール。

私ものっけから大興奮でした。

幕間のスクリーンもキャラクターが代わる代わる写し出されてて可愛かった!



主人公、ノアの家族関係について

小さい頃からノアはお父さんに憧れてきたんだけど、お母さんが亡くなりお父さんがハウスキーパーと再婚をすると伝えるところでノアの「父への憧れ」が崩れる。父親への憧れの崩壊は=「マスクJ(父がスーツアクターをしていたヒーロー)への憧れの崩壊」でもあって、その出来事がノアの人格構成に大きな影響を与えてしまうんだけど、

その、「親の再婚」が子どもに与える影響ってどれくらい大きいかっていうのはとてもよくわかるので、回想シーンのショタノアを見ていて辛かったです。でも、ひとりで悶々と抱え込むのではなくて、あそこまではっきり父親に言い投げ捨てれるのは、ノアは小さい頃から意志の強い子だったのだなぁ、と思いました。家庭環境の変化に対する不安や反抗心をぐっと堪える健気なちっちゃい子も好きなんだけど、逆に爆発させちゃう子も好きなんだよな〜。悩み。

ショタノア(幼少期のノア、という意味)については語ると長くなるっていうか、あれなのでやめます。



みんなが誰かのヒーローであるということ

歌劇での齋藤先生の新年の挨拶に、私は本屋で号泣しかけました(齋藤先生どんだけ好きなんだよって感じ)。きちんと覚えているわけではないんだけど、たしか「出でよ☆HERO」というタイトルで、センターにいる人だけではなく、ステージのどこにいる人も誰かのヒーローで、今年もどんな新しいヒーローやヒロインに出会えるのか楽しみです、みたいな内容でした。

その挨拶文がまんまこの作品だったな、と。

たくさんのヒーローが出てきました。ノアもマイラもクロエもテリーもみんなヒーローだった。たくさんのヒーローに出会えました。



ノアとクロエの関係について

これはとても解せない。クロエがノアを堕落した状況から救い出したヒーローなのですが、ノアのクロエに対する「お前を買う」という俺様発言から始まりもろもろお約束の恋愛フラグを立てに立てまくった結果、結局ノアの恋愛矢印が別の女の子(マイラ)に向いてしまったわけです。クロエがいたから今のノアいるってのに...クロエはあんなにいい子なのに...許さないぞ

ちなみに1幕の2人のいい感じのシーン、ノアの「何が欲しかったの?」という台詞(と、台詞の言い方)が私のツボに嵌ってしまい、惚れました。



演劇作品として

ごく普通の(?)、出演者のファンや宝塚のファンの人の感想を聞きたい。

キャラ設定やら物語の要素や夢や希望が詰め込まれすぎていて、最後の方の駆け足でストーリー進めていく感じ「え、大丈夫なの?お客さんついてきているのか!?」と心配になるレベルでしたが、私はこういう趣味の人間なのでとても好きでした。私の大好きな某アニメの最終回、詰め込まれすぎて尺足りなくなりそうなあの作品に似てました。

遊園地?でのヒーローショーのシーン、みんなで「マスクJ〜!」って呼ばせてくれてありがとう。このシーンはマストですよね。



天真みちるさんについて

天才。



出演者の方々について

主演の芹香斗亜さん。すんごく久々に見たし、あまり「芹香さんに似合うんだろうな〜」という役柄で見たことがなかったので、今回のノアは「似合わない要素」が何もなくてよかった!

たまに優しい台詞回しになるところ、「飯食ったか?」だか「腹減ってるか?」だか忘れちゃったけど、ちょっとぶっきらぼうに話すところ、王道のツンデレ部分を見れてとんでもなく可愛かったです。でもクロエに対する思わせぶりな態度は許しません。

スタイルが良くて若手俳優感満載なのがぴったりだし素敵。


テリー役の鳳月杏さん。妹思いで仕事に誇りを持っていてめちゃくちゃかっこいいキャラ。2号ライダーみがとんでもなく強い。滑舌良いし歌も上手いしかっこいいしで最高なんだけど、あまりに要素を詰め込みすぎてテリー自身の掘り下げがあまりされなかったのでそこが残念。もっとノアと同じく幼少期の描写とか(ちっちゃい頃のテリーが見たいとかそういう理由じゃないから)、学生時代のノアとの関係とか、病気についてももっと掘り下げて欲しかった。スピンオフで映画を作るとかどうでしょう?円盤化したときの特典でもいい。

まさかフィナーレでアリス十番の「全開☆マイヒーロー」を歌うとは思いませんでした。

仮面女子のライブを見たときに聴いて以来好きな曲だったので、この曲を歌ってるちなつさんは目に焼き付けます。


マイラ役の音くり寿さん。初めてきちんと拝見したけど、可愛い!!!!あれはお人形さんです。容姿に似合わず少し大人っぽい落ち着いた雰囲気と、おてんばで子どものような目でヒーローを見つめているところ、どちらも可愛い。子役時代もとにかく可愛い。娘役としての芝居の形が出来上がっていて、すでに貫禄を感じました。

マイラとしては落ち着いた声で話していたのに、フィナーレの「ギミー!レボリューション」では超絶アニメ声でしびれました。そういえば洗脳されてカエルになるところも声が巧みに使い分けられてたな...。地声はどんなんなんですか??


クロエ役の朝月希和さん。こちらもきちんと拝見したのは初めてだったけど、絶妙なラインでキャラクター作りができる方なんだな、と感動しました。元々はだらしなくて、頭が弱くてテンションだけは高いクロエ。一歩間違えたらうざいキャラクターになってしまいそうなのに、全く嫌味がなく健気な良い女の子だな...!と思える人物でした。

表情もコロコロ変わって見てるだけでも可愛い。最後、ノアとくっつかないのは完全に演出家との解釈違いなので、クロエは私が幸せにしたいです。



フィナーレについて

短い!今まで見た宝塚の作品の中で一番短い気がする...(そんなに数多く見たことがあるわけではないですが、あ、心中〜はフィナーレ0秒でした)

尺が足り(以下略)

ただ、デュエダンがなかったのはクロエを引きずっている人への配慮なのかもしれない!

しっかり覚えていないんだけど、フィナーレで歌った曲3曲?中2曲がかなりマニアックな路線で攻めてきていて、齋藤先生のテリトリーの広さに驚きました。内田真礼さんの曲歌うとは聞いてたけど、全開☆マイヒーロー歌うとは聞いてないよ!?!?!?

アリス十番を歌うちなつさんにも大興奮だし、「タカラジェンヌこだまさおり先生作詞曲を歌ってほしい」という夢もなんと叶ってしまい、嬉しいです。ありがとうございました。



ヒーローとは、とても尊い存在だな、と思いました。ヒーローを見て、「かっこいい!」と思う心は今後も無くさないようにしたいです。

宝塚で、こういう作品を上演するのはかなりの挑戦だと思うけど、随所随所に特撮お約束のシーンや描写がきちんと散りばめられていて(わかる!オタクって本当こういう展開すきだよね〜!って感じの)、演出家の強い主張と熱意をここまで感じる作品は初めてでした。

大阪まで来て、生でヒーローを応援できてよかった。

とりあえず今、Gロッソに行きたいです。